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展示会だけに頼らない商談創出へ。認知の低い新商材で選んだ「受け皿から作る」BtoBマーケ戦略

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AXIS 編集部(Rule inc.)
2026.06.09 ・ 約8分で読めます
展示会だけに頼らない商談創出へ。認知の低い新商材で選んだ「受け皿から作る」BtoBマーケ戦略

ロボットハンドやピッキング自動化といった産業用ソフトロボティクスを手がけるこの企業のマーケティング部門は、3名体制で動いていた。新規顧客との接点は年数回の展示会だけ。ウェブサイトはあっても、問い合わせを生む設計にはなっていない。MAもSFAも、コンテンツを置くCMSすら、まだなかった。

着手前のハウスリストは150〜200社。そのほとんどが、展示会で名刺交換した企業だった。

本記事で得られる知見
  • 「広告を増やしても効かない」商材を見分ける視点
  • 「環境整備 → 流入獲得 → 育成」という着手順序の考え方
  • 認知の低い商材で効く「ニーズ起点キーワード」の設計法

課題:着手前の状況

「認知が低い」「体験させにくい」「決裁フローが長い」。産業用ハードウェアの新商材には、この三重苦がある。

商材そのものの良さは疑いようがない。しかし、顧客が「ロボットハンドを探している」という状態にならない限り、接触できない。そして、展示会以外に、その状態の人と出会う仕組みがなかった。

既存のハウスリストはほぼ展示会で名刺交換した企業だ。ナーチャリング施策もなく、一度接触した見込み客へのフォローアップも止まっていた。

この状況が続けば、どうなるか。新規受注の芽は展示会の来場者に限定されたまま。顕在化したタイミングに自社が存在していなければ、競合が取る。受注事例を積み上げるための商談数が、そもそも足りなかった。

課題の本質:私たちの見立て

最初にこの相談を受けたとき、考えたのは「なぜ展示会以外で出会えないのか」という構造だった。

認知度の低い新商材には、広告を増やすことで解決できない問題がある。「ロボットハンド 導入」と検索する人が少ないなら、リスティング広告の母数は限られる。CPAが跳ね上がり、予算を投下するほど非効率になる。

問題の本質はここにあると判断した。顧客が「自分の現場で困っている問題」を検索しているタイミングを捕まえる受け皿が、どこにもない。

「ピッキング作業を自動化したい」「把持工程の人件費を下げたい」——こういったニーズ起点のキーワードで検索した人が、自社の記事やホワイトペーパーに辿り着く導線がない。顕在化したタイミングに、存在できていないのだ。

だから、広告への再投下を最初の打ち手に選ばなかった。受け皿のない状態で流入を増やしても、問い合わせには転換しない。まず「顕在化タイミングを待ち受ける仕組み」を作ることが先だと判断した。

ボトルネックを3点に整理した。

  • 獲得チャネルが展示会のみ(デジタルチャネルの不在)
  • ストック資産とマーケサイトの不在(受け皿がない)
  • 見込み客のナーチャリングが未実施(接触後のフォローがない)
認知が低い商材における検索行動と受け皿の不在を示す図
「顕在化タイミング」を逃す構造の図解認知が低い商材における検索行動と受け皿の不在を示す図。

施策:何を・どの順番で動かしたか

施策の設計は「環境整備 → 流入獲得 → 育成」という順番で組んだ。逆にすると、受け皿のない状態でリードが来て、転換できないまま終わる。

フェーズ1|環境整備

マーケサイト・CMS・MAの立ち上げを最初に行った。並行して、ホワイトペーパーの骨子を設計。「ロボットハンド導入前に知っておくべきこと」「ピッキング自動化の費用対効果の考え方」など、顧客がニーズを感じ始めた段階で検索するキーワードに合わせたコンテンツを設計した。

フェーズ2|流入獲得チャネルの多面展開

受け皿が整った段階で、複数チャネルを並行して立ち上げた。

  • SEO:「ロボットハンド」「ピッキング自動化」等のニーズKWで記事を設計
  • メディアLG:製造業向けプラットフォームへ出稿
  • 純広告・電話LG:チャネル別に架電オペレーションを設計し、パートナーと連携
複数チャネルを並行展開するイメージ図
複数チャネル並行展開のイメージ複数チャネルを並行展開するイメージ図。

フェーズ3|ナーチャリングの設計

メルマガを6類型で設計し、獲得リードのフォローアップを仕組み化した。

当社が担ったのは戦略・媒体選定・SEO・ディレクションで、架電やMAの実行はパートナーと連携した。クライアント側には現場情報の提供と意思決定をお願いし、実行の重さを分担した。

成果

支援にあたり、目標値として以下のKPIを設定した。
※ 目安・コンセプトとしての目標値であり、実績値ではありません。

月間商談数
15件/月
リードCPA
1.5〜2万円
メールCTR
10%
メールCVR
15%
実績データについて

着手後の商談数・CPA・メール開封率の実測値、成果が出るまでの期間、「展示会依存から脱却した」といった定性的な変化については、支援が一定期間進んだ後にあらためて追記します。

※ 数値が確定し次第、本セクションを更新予定

Ruleを選んだ理由

比較検討の相手は、SEOに強いコンテンツ制作会社と、展示会代行・テレアポ専門の会社だった。いずれも「チャネルを1つ増やす」提案にとどまり、マーケサイト・CMS・MAが何もない状態から複数チャネルをどう組み合わせるかという全体設計を示す提案はなかった。Ruleは「環境整備→流入獲得→育成」という順番を示し、認知の低い商材特有の事情(検索母数が少ない・検討期間が長い)を踏まえた設計を提示した点が決め手になった。

ご担当者の声
「展示会以外のチャネルを増やしたいとは思っていましたが、何から手をつければいいのか分かりませんでした。SEOだけ、広告だけという提案が多い中で、土台作りから流入・育成までの順番を示してもらえたのはRuleさんだけでした。」(マーケティング担当者)
※ 想定コメント(サイトイメージ)。インタビュー実施後に差し替え予定

Ruleを選んで良かったこと

マーケサイト・CMS・MAの立ち上げという土台作りの段階から伴走してもらえたことで、「何のためにこの順番で動いているか」が3名のマーケティングメンバー間でも共有された状態で進められている。架電やSEOなど実行を担うパートナーとの連携も含めて設計してもらえたため、自社では現場情報の提供と意思決定に集中できている。

ご担当者の声
「展示会だけに頼っていた状態から、複数のチャネルを並行して育てている実感が持てるようになりました。パートナーとの役割分担まで含めて整理してもらえたので、3人のメンバーでも『次に何をすべきか』に迷わなくなったのが大きいです。」(マーケティング担当者)
※ 想定コメント(サイトイメージ)。インタビュー実施後に差し替え予定
待ち受け型マーケティングのイメージ図
「探しに行く」から「待ち受ける」へのイメージ待ち受け型マーケティングのイメージ図。

この施策が機能する理由:再現性の観点から

この事例から引き出せる原則は一つだ。

認知が低い商材は、出稿で探しに行くより、顕在化タイミングを待ち受ける方が効率がいい。

リスティング広告は「今すぐ探している人」にしかリーチできない。しかし「ピッキング工程を自動化できることを知らない」人は、そもそも検索しない。だから、まず課題を言語化したコンテンツで「気づいていなかったニーズ」を顕在化させ、その流れでサービスに誘導する設計が有効になる。

同じことが、長い検討期間を持つ商材全般に言える。「今すぐ」でない見込み客をどうフォローし続けるか——ナーチャリングの設計が、商談数の差になる。

事例について

まずは気軽にご相談ください。「何から始めれば?」の段階でも大丈夫です。

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AXIS 編集部(Rule inc.)
経営層・マーケ責任者向けにBtoBマーケ・BPO・AI導入支援を提供する Rule株式会社の編集部。支援現場の一次情報をもとに執筆・監修しています。